平成13年度特別受講生 公開科目
 
番号
科   目   名
科目区分
担 当 教 員
期間
曜日
時限
募集定員
 哲学A
教養
 石川伊織
前期
10
 心理学
教養
 福島朋子
前期
 心理学
教養
 碓井真史
前期
10
 法学
教養
 堀江 薫
前期
 法学
教養
 沢田克巳
前期
 経済学
教養
 村屋勲夫
前期
 政治学
教養
 黒田俊郎
前期
 教育学
教養
 大桃伸一
前期
 新潟県の社会と文化
教養
 福嶋秩子ほか
前期
20
10
 新潟県の生活環境
教養
 菅井清美ほか
前期
11
 女性学
教養
 石川伊織
前期
10
12
 物理学
教養
 矢野 教
前期
13
 生活環境化学
生活
 本間善夫
前期
14
 食生活科学
食物
 石原和夫ほか
前期
15
 赤ちゃんの科学
幼教
 福島朋子
前期
16
 現代国際政治論
国際
 黒田俊郎
前期
17
 現代国際経済事情
国際
 村屋勲夫
前期
18
 国際組織法
国際
 堀江 薫
前期
19
 文化人類学
国際
 木佐木哲朗
前期
20
 比較思想論
国際
 石川伊織
前期
10
21
 環日本海事情概論
国際
 若月 章
前期
22
 哲学B
教養
 石川伊織
後期
10
23
 音楽
教養
 長井春海
後期
24
 言語学
教養
 福嶋秩子
後期
25
 日本国憲法
教養
 堀江 薫
後期
26
 日本国憲法
教養
 沢田克巳
後期
27
 西洋文化論
教養
 石川伊織
後期
10
28
 生命科学
教養
 濱口 哲
後期
29
 生命の歴史
教養
 卯田 強
後期
30
 被服整理学
生活
 本間善夫
後期
31
 教育方法・技術
幼教
 大桃伸一
後期
32
 英語学概論A
英文
 太田正之
後期
33
 英語学概論B
英文
 佐藤英志
後期
34
 日本語概論
英文
 福嶋秩子
後期
10
35
 国際政治学
国際
 黒田俊郎
後期
36
 国際法
国際
 堀江 薫
後期
37
 現代アメリカ研究
国際
 村屋勲夫
後期
38
 現代ヨーロッパ研究
国際
 黒田俊郎
後期
39
 比較文化論
国際
 木佐木哲朗
後期
40
 特殊講義A
国際
 黒田俊郎
後期
41
 米文学史
英文
 小谷一明
通年
(注1)
42
 米文学特殊講義
英文
 石栗彩子
通年
43
 英語学特殊講義
英文
 太田正之・佐藤英志
通年
44
 朝鮮事情A(歴史・風土)
国際
 波田野節子
通年
(注2)
(注2)
45
 朝鮮事情B(文化)
国際
 趙 義成
通年
 
[科目区分]生活…生活科学科生活科学専攻専門科目  食物…生活科学科食物栄養専攻専門科目
      福祉…生活科学科生活福祉専攻専門科目   幼教…幼児教育学科専門科目
      英文…英文学科専門科目         国際…国際教養学科専門科目
      教養…教養科目
 
[期  間]通年…平成13年 4月13日(金) 〜 平成14年 2月12日(火)
      前期…平成13年 4月13日(金) 〜 平成13年 9月28日(金)
      後期…平成13年10月 5日(金) 〜 平成14年 2月12日(火)
 
[時  限]1限… 8:50〜10:20 2限…10:35〜12:05 3限…13:00〜14:30
      4限…14:45〜16:15 5限…16:30〜18:00
 
 注1) 米文学史の曜日は、前期が木曜、後期が水曜になります。
 注2) 朝鮮事情Aの曜日・時限は、前期が水曜・3限、後期が隔週月曜・4、5限になります。

 *  授業の曜日・時限は変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
 
 
 
 

平成13年度特別受講生 講義概要
注) テキスト・その他の教材等の指示がないものは開講時に指示する。
 

1 哲学A 知とは何か?科学とは何か?(前期)/担当教員 石川伊織

 近代の知恵は「科学」と呼ばれる特殊な形式を持っています。真理は単純であるという信念に基づいて、科学は、数量に翻訳して捉えることの可能な現象をできるだけ少ない要因によって、できるだけ単純な方法で説明しようとします。しかし、自然は本当に単純なものなのでしょうか。そもそも自然とは何なのでしょうか。哲学は知と科学とを吟味します。
 近代科学の中心的なテーマである認識論を吟味することで、知とは何かを考えます。
(1)J.ロックと認識論、(2)D.ヒュームと懐疑論、(3)G.W.F.ヘーゲルと現象する知

 テキストは、プリントを配布します。
 特別受講生の皆さんにも学生と同様のレポートを書いていただきます。これは、その出来・不出来によって皆さんを評価するというのではなく、ご自分がどのくらいのことをご自分のものに出来たのかをみずから確かめるためのものです。学問は、教室に座って講義を聴いていてそれで終わるものではありません。一部には特別受講生の皆さんにもレポート試験等を課すことに批判の声もあるようですが、学問という営みの性格上、自らの知に対する自己確認は不可欠のものです。私はこれを特別受講生の皆さんにも求めます。レポートを書くのは皆さんの権利です。
 

 
2 心理学(前期)/担当教員 福島朋子

 心理学というと、とかく他人の心を理解することに関心が向きがちですが、ここでは簡単な心理学の実験や実習を通して、自分自身を見つめ直す機会を提供したいと考えています。人間理解の基本は、他ならぬ自分自身の理解から始まることを体験的に学んで欲しいと思います。
 主に、「人はどのようにして物を見、音を聞くのか」「パーソナリティとは何か」「こころをみる『ものさし』などを概観する予定です。
 

 
3 心理学(前期)/担当教員 碓井真史

 私たちの「心」は、私たちの一番身近にあって、そして一番謎に満ちたものかもしれません。心などなければ悩まずにすみますが、でも心があるからこそ生きる喜びを感じられます。この授業では、心の科学である心理学を通して、人間の心の不思議について考えていきます。人の性格、知能、感情、心の発達、心の病と癒し、親子や友人など人間関係の中の様々な出来事について、ご一緒に考えましょう。授業の中では、簡単な心理テストや心理実験も行いたいと思っています。
 

 
4 法学(前期)/担当教員 堀江 薫

 さまざまな人間が、ほかの人々と助け合いながら、よりよい社会をつくり、同時により快適安全で幸せな生活をおくるようにするためには、一定のきまりごとあるいはルールが必要となる。法は、そのきまりごとの一部である。しかし、実際には法律の数は非常に多く、このこと自体が現実の世の中にいろいろな問題が存在することも示している。また、時には、何らかのきまりがあると、人間そのものよりも、そのきまりをまもることのほうが大切だと考えられたりすることもあって、とかくこの世は住みにくいということにもなりがちである。
 このようなことに立脚して、この講義では、法とはなにか、どのような法律があってどのように解釈・適用されているかなどの課題について、人権や環境や福祉や教育その他の日常の問題に即して学ぶことにする。

 参考書は、適宜指示する。また、修了判定は、適宜行う予定の出席確認小試験等を含む平常点なども参考にして、総合的に評価する。
 

 
5 法学(前期)/担当教員 沢田克己

 意識すると否とを問わず、「法」の網はわれわれの日常生活はもとより、社会全体、国家、さらには深海、宇宙にいたるまで及んでいる。しかし、「法」とは何かを言い表すことは至難である。少なくとも、「六法」にかかれている「法律」は「法」そのものではなく、その一側面にすぎない。「法」には極めて多様な側面があり、また、多くの次元から成っている。本講義は、この「法」の全体像が捉えられるように「スケッチ」をすることによって、「法」の全体的なコンセプトを与えることを目的とする。

 伊藤正己・加藤一郎(編)『現代法学入門』(有斐閣双書)をテキストとする。また、六法(小型のものでよい)を必ず準備すること。
 

 
6 経済学(前期)/担当教員 村屋勲夫

 経済学とは、私たちの社会において、さまざまな経済活動がどのように営まれ、その営まれた結果が私たちの生活にどのような影響を及ぼしているか、また私たちの生活を改善するにはどうしたらよいか、といったことを研究する学問である。
 本授業では、私たちのまわりに見られる経済の現実の動きを取り上げながら、次のような分野でわかりやすい入門講義を目指す。
 (1)経済学とは何か、(2)市場経済と計画経済、(3)市場の機能、(4)家計の経済活動、(5)企業の経済活動、 (6)市場における競争と規制、(7)国民総生産(GNP)の考え方、(8)物価とその政策、(9)金融と金融政策、 (10)政府の役割(財政)

 テーマごとに表を含む資料を使用、参考文献はその都度紹介。
 受講者は、新聞や雑誌の中からトピカルな経済記事を見つけ理解するようにしてほしい。
 

 
7 政治学(前期)/担当教員 黒田俊郎

 人文・社会科学の名著、あるいは小説や詩、映画といった他のジャンルの傑作もふくめた、古今東西の作品群をベースに、「政治学的にものを考える」とはいったいどういうことなのかを考えます。人間は天使でも悪魔でもありません。正邪あわせもつ複雑な存在です。したがって人間存在の悪の側面にも関心をもつこと、あるいは少なくとも「人間は愚かで哀れな生き物である」という認識にある程度の共感をもつことが大切です。政治学は、そのような人間観から出発し、しかし「それにもかかわらず・・・」と考えます。
 この授業では、政治制度や各種政策の議論はほとんどおこないません。また日本の政治の現状についても直接的に触れることはありませんので、それらの分野に主たる関心をお持ちの方には、期待はずれの授業となります。この点に留意してください。
 

 
8 教育学(前期)/担当教員 大桃伸一

 教育については誰もがある種の経験をもち、それに基づく一定の知識をもっています。しかし、それらが必ずしも正しいとは限りませんし、「教育」の名の下に非教育的なことがおこなわれることもあります。わたしたちが日常の経験によって知っている教育に関することがらについて、学問的考察と吟味をくわえ、正しい認識を得ることが、今日必要ではないでしょうか。
 教育学の成果に学びながら、教育とは何かについて考え、家庭、地域社会、学校においておこっている教育をめぐるさまざまな問題について検討したいと思います。

 テキストは最初の授業で、参考文献は適宜紹介します。
 

 
9 新潟県の社会と文化(前期)/担当教員 福嶋秩子・板垣俊一ほか

 新潟県で生まれ育った人はもちろん、県外から来て今新潟県で生活している人も、新潟県について意外に知らないことが多い。歴史をふりかえり、社会と文化のありようについて考察することは、新潟県のこれからについて考えていくにあたり重要なことである。この講義では、複数の講師により、新潟県の過去、現在、未来について、社会と文化に関わる複数の視点から概観する。次のような講義を予定している。
・新潟県序説 序説及び県勢の概要     篠田 昭
・佐渡島概説               本間恂一
・新潟県の歴史A             森田一郎
・新潟県の歴史B             稲川明雄
・新潟県の方言              福嶋秩子
・新潟県の芸能              板垣俊一
・雪国の生活と文化            高橋 実
・新潟県の地域社会づくり         山田一介
・新・「にいがた」学のすすめ       若月 章

 学生には受講記録と期末レポートを課す予定である。特別受講生の皆さんは、講師ごとの講義の感想などを簡単にまとめた受講記録を期末に提出していただきたい。
 

 
10 新潟県の生活環境(前期)/担当教員 菅井清美ほか

 新潟県は特色ある風土、文化、歴史等を背景に、豊かな生活環境が育まれている。この地域独特のさまざまな生活環境を各専門分野の方々に講義頂いて再認識し、今後のより良好な地域環境の創出に結び付けていくことを目標とする。授業では、近年の各生活環境の変化とそれらをもたらした関連技術、またこれら環境の今後の展開について講義頂く。
 具体的には次の専門分野の方々に講義頂く。
1 自然の環境     酒泉 満・飯田高三
2 衣の環境      鈴木敏之・木沢 孝
3 食の環境      山田博治・月岡 本
4 住の環境      高橋鷹志・五十嵐由利子
5 健康・福祉の環境  木竜 徹・原 利昭
6 情報の環境     寺島和浩・浅野一志
7 経済・社会環境   中村俊彦
8 まとめ       生活科学専攻教員

 テキストは、各講義ごとに資料を配布予定。特別受講生の修了判定は、出席とレポートにて評価する。
 

 
11 女性学(前期)/担当教員 石川伊織

 既存の様々な学問分野を「女性」ないしは「ジェンダー」の観点で読みなおします。ジェンダーとは、社会的に決定された性別を言います。性別役割分業の考え方の根底にあるのはこのジェンダーです。私たちは、あまりに当然のことであるために、この「性差」があたかも自然に決まったものであるかのように考えがちです。これに気付くには、私たちの日常生活のみなおしが必要になります。本学の学生が開発した「巨大人生ゲーム」を手がかりに、ジェンダーを考えます。
(1)「巨大人生ゲーム、(2)セックス・ジェンダー・セクシャリティー、(3)性別役割分業と現代社会、(4)法・経済・芸術・学問とジェンダー

 テキストは、『新潟ジェンダー研究』第二号(2000)。他にプリントも配布します。参考文献は講義の中で適宜指示します。
 特別受講生の皆さんにも学生と同様のレポートを書いていただきます。これは、その出来・不出来によって皆さんを評価するというのではなく、ご自分がどのくらいのことをご自分のものに出来たのかをみずから確かめるためのものです。学問は、教室に座って講義を聴いていてそれで終わるものではありません。一部には特別受講生の皆さんにもレポート試験等を課すことに批判の声もあるようですが、学問という営みの性格上、自らの知に対する自己確認は不可欠のものです。私はこれを特別受講生の皆さんにも求めます。レポートを書くのは皆さんの権利です。
 

 
12 物理学 エネルギーと自然・人間(前期)/担当教員 矢野 教

 人間文明の歴史はエネルギーの利用の歴史によってつくられてきた。エネルギーとは何か。エネルギーの流れや移り変わりはどのような自然の性質(法則)に従って起きているのか。これらを正確に理解しておくことは、高度なエネルギー利用の上に成り立っている現代文明社会に生きる者として必須な素養の一つであろう。これは単に身のまわりにある面倒な機器の動作原理を理解することに役立つだけではなく、現代科学文明の特徴(利点・欠点)を把握し、将来へ向けたエネルギー利用のあり方や人類が生存し続けるために解決しなければならない課題について考えてゆく有効な原動力となるだろう。

 教科書は使用しない。プリントを配布し、参考書等はその都度紹介する。
 

 
13 生活環境化学(前期)/担当教員 本間善夫

 過去の環境問題が解決されないうちに、近年環境ホルモンの問題がクローズアップされるなど、次々と新しい課題が噴出して、その多様性・複雑さ・広域性や解決への道程の遠さを考えると無力感に駆られる時さえあります。しかし次代への負の遺産を減らすために、私たちはその現状を正しく認識し、少しずつでも解決に向かって歩み出さなければなりません。
 ダイオキシン、フロン、オゾン、“酸性”雨、有機水銀、化学物質過敏症、放射能、・・・。環境問題の本質を考える時に、化学のことばで考える必要のある場合が少なくなく、専門家だけでなく生活者一人一人がその意味を理解して情報を集め、自分のくらし方を決定することが必要になってきたと言えるでしょう。また科学技術だけで、問題が解決できないことも確かであることから、“科学/技術と人間”の視点なども取り入れ、多層的に模索します。
 また環境情報活用のために、パソコンやインターネットを利用した講義も試みます(簡単なキーボードとマウスの操作ができることが望ましい)。なお、本講義で用いる資料の一部は、インターネット上のホームページで公開しています。(http://www2d.biglobe.ne.jp/~chem_env/home.html)

 テキスト 本間善夫・川端潤、「パソコンで見る動く分子事典」:講談社ブルーバックス(生協で販売)
     (変更する場合があります。)
 参考図書 本間著、「2時間即決 環境問題」:数研出版
     本間ほか著、「ダイオキシン100の知識」:東京書籍

 講義中に簡単なアンケートやレポートをお願いする場合がありますので、可能な範囲でご提出下されば幸いです。
 

 
14 食生活科学(前期)/担当教員 石原和夫・宮西邦夫・鈴木裕行

 食生活科学は、食生活を総合的に学ぶための講義であり、“食生活と食物・栄養との関連”を基礎から応用の分野にわたって幅広く学習するために開講している。
 本年度の講義内容は、「食品貯蔵の原理(石原)」、「悪性新生物(癌)の予防と食生活(宮西)」、「食品を構成する成分の科学(鈴木)」である。
 

 
15 赤ちゃんの科学(前期)/担当教員 福島朋子

 ほんの2、30年前までは、赤ちゃんは何も出来ない無力な存在だと信じられてきました。しかし、最近、科学技術が飛躍的に進歩し、それに伴い、赤ちゃんについても研究のパラダイムが変化し、赤ちゃんがさまざまなことを行う能動的な存在であることが分かってきました。そうした新しい知見の数々を紹介しながら、「赤ちゃん」という存在に迫っていく予定です。

 テキストは、最初の講義時に指定します。また、講義中にレポートをお願いすることがありますので、可能な範囲でご提出下さい。
 

 
16 現代国際政治論(前期)/担当教員 黒田俊郎

 今年度から開講される新しい授業です。最近10年ほどの国際関係に焦点をしぼり、そこでおこったことの意味を考えます。冷戦終結、湾岸戦争、旧ユーゴ内戦、地球サミットといった具体的な出来事や、グローバリゼーションと地域主義、民族紛争と人道的武力介入、南北格差の拡大と環境破壊の深刻化、国際機構とNGO、欧州統合と国民国家、文化の画一化と多文化主義など、90年代国際関係のキーワードが議論の対象となるでしょう。
 しかし初年度なので、どんな授業になるかわかりません。受講生の関心に注意をはらいながら授業を進める予定ですが、おそらくはかなりラフな授業になるでしょう。それでもよろしければ、受講を歓迎いたします。
 

 
17 現代国際経済事情(前期)/担当教員 村屋勲夫

 現代の世界経済では、いくつかの国・地域がグループをつくり、そのグループ内で貿易や投資の制限措置を軽減または撤廃していく動きが一つの大きな流れとなっている。本講義では、この地域経済統合の広義の実際例として、欧州地域とアジア太平洋地域をとりあげ、その歴史や経済発展のメカニズムを勉強する。次のような項目をたて授業をすすめる。
(1)世界経済のボーダーレス化と地域経済統合、(2)EC(現在のEU=欧州連合)の誕生とその歴史、(3)ECの発展と国境のない市場、(4)欧州通貨統合と政治統合、(5)東アジア地域の特徴とその発展メカニズム、(6)アジア太平洋協力の歴史とAPEC(アジア太平洋経済協力会議)、(7)EUとAPECとの比較

 主にプリントを使用。参考文献はその都度紹介。
 

 
18 国際組織法(前期)/担当教員 堀江 薫

 国際社会においては、法的には個別国家が主要な行動主体であるが、各国が、国益や国家主権をふりかざしてわがままに行動しているように見えることが多い。これに対して、政府間国際組織は、多数の国家が条約という国家間の取り決めを通じてつくった国際的に固有の団体であり、一つ一つの国では充足できない国際的な公目的ないし国際公益を実現しようとするものである。政府間国際組織には、国際連合のような世界的国際組織と、ヨーロッパ連合のような地域的国際組織があり、国際化を背景に、現在では多方面で重要な役割を果たすようになっている。また、実際には、政府間国際組織も、個別国家の国益や利害を反映せざるをえない欠点があるので、近年は、国家主権に制約されない非政府組織(NGO)が、地域的視野に立って、自由に研究し、行動し、提言を行うようになっており、注目を集めている。この講義では、上述のような諸々の国際組織を、具体的事例に即して概観するとともに、若干の現実的・理論的課題についても考察することにする。

 参考書は、講義の中で適宜指示する。また、修了判定は、適宜行う予定の出席確認小試験等を参考にして、総合的に評価する。
 

 
19 文化人類学(前期)/担当教員 木佐木哲朗

 文化人類学とは、さまざまな文化を担った人間の実像に触れながら、文化を通して人間自身を問い直す学問です。現代文化人類学の基礎は、19世紀後半、いわゆる進化論者とされるモルガンやタイラーによって固められました。当初は、自ら(欧米)の文化に対して異なる文化を、どのように位置づけるかを基本的課題としてきました。その後、現地での調査(フィールド・ワーク)が積み重ねられ、人類文化史の再構成に多くの疑問が出てきました。そこで、このような歴史的研究から、現存する社会そのものを理解しようとするようになってきたのです。
 本講義では、進化論、伝播論、機能論、構造論など文化人類学の歩みをたどりつつ、文化の多様性のみならず文化の相対性についても考えてゆきたいと思います。

 テキストは特に指定せず、適宜参考図書を紹介します。また、最後にレポートの提出をしていただきます。
 

 
20 比較思想論(前期)/担当教員 石川伊織

 20世紀の推理小説を時代別に二種類比較します。推理小説は合理的思考と近代的警察組織との両方が成立しているところでないと生まれないはずです。日本の20世紀は果たしてこの要件を満たしているでしょうか。ここには、両大戦間と第二次世界大戦後の日本社会の特殊性と普遍性とを読み取ることができます。
(1)両大戦間の日本とヨーロッパ(1):アガサ・クリスティ『オリエント急行殺人事件』『そしてだれもいなくなった』:旧世界秩序の崩壊、(2)両大戦間の日本とヨーロッパ(2):江戸川乱歩『怪人二十面相』:江戸時代の終焉、(3)戦後の日本とアメリカ(1):レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』『プレイ・バック』:アメリカの栄光の裏側、(4)戦後の日本とアメリカ(2):横溝正史『病院坂の首縊りの家』『八つ墓村』

 テキストは、クリスティは創元社文庫、チャンドラーは早川文庫、横溝は角川文庫を使います。
 特別受講生の皆さんにも学生と同様のレポートを書いていただきます。これは、その出来・不出来によって皆さんを評価するというのではなく、ご自分がどのくらいのことをご自分のものに出来たのかをみずから確かめるためのものです。学問は、教室に座って講義を聴いていてそれで終わるものではありません。一部には特別受講生の皆さんにもレポート試験等を課すことに批判の声もあるようですが、学問という営みの性格上、自らの知に対する自己確認は不可欠のものです。私はこれを特別受講生の皆さんにも求めます。レポートを書くのは皆さんの権利です。
 

 
21 環日本海事情概論(前期)/担当教員 若月 章

 環日本海地域(圏)の地域研究方法論に触れるとともに、広くアジア全体の中での環日本海地域の存在意味をさぐり、更に中心−周辺的関係のもとでのロシア極東、中国東北三省、朝鮮半島、日本の各々の地域誌、政治、経済、文化等を論じながら、環日本海地域の基本的視座を養っていく。

 修了判定については、受講生の皆さんと相談する。
 

 
22 哲学B 善とは何か?美とは何か?(後期)/担当教員 石川伊織

 善は神との関係で普遍的なものとされます。しかし、ある社会に特有の善もあります。美も、人類普遍のものとされながら個人の主観的な美意識と切り離せません。善と美とは普遍的でありながら主観的でもあります。講義では、国家と宗教と芸術の関係を通して、私たち個人を超えた普遍性が成り立ちうるのかどうかを考えます。
 この問題を、主観と客観の対立と統一という観点から考えます。
(1)ラ・マルセイエーズとフランス共和国、(2)家族と国家:『アンティゴネ』悲劇、(3)国家と市民:『オレスティアー』三部作、(4)近代的個人の自立:『ハムレット』、(5)経済と市民:『世間胸算用』(6)人間の知の主体性と普遍性

 テキストは主に岩波文庫を使います。
 特別受講生の皆さんにも学生と同様のレポートを書いていただきます。これは、その出来・不出来によって皆さんを評価するというのではなく、ご自分がどのくらいのことをご自分のものに出来たのかをみずから確かめるためのものです。学問は、教室に座って講義を聴いていてそれで終わるものではありません。一部には特別受講生の皆さんにもレポート試験等を課すことに批判の声もあるようですが、学問という営みの性格上、自らの知に対する自己確認は不可欠のものです。私はこれを特別受講生の皆さんにも求めます。レポートを書くのは皆さんの権利です。
 

 
23 音楽(後期)/担当教員 長井春海

 日本のうたはどのような歴史をたどって現在に至ったか。西洋音楽が導入された明治以降、この百年間に歌われた日本のうたの中から、特にこどものうたに焦点を絞って授業を行う。また、明治初期からの代表的なうたを実際にうたうことによって各々の作品の音楽的特徴を理解する。

 なお、修了の判定は、出席日数・レポートの提出等を参考に行う。
 

 
24 言語学(後期)/担当教員 福嶋秩子

 ことばというものは、私たちにとってあまりに身近なものであるがゆえに、あまり意識して考えたりしたことのない人が大部分であろう。言語学は、そんな人間の言葉を研究する学問である。母語である日本語について、また外国語として学んでいる諸言語について、私たちは何を知っているのだろうか。この講義では、様々な言語研究の方法を概観しながら、言語とは何か、言語はどう機能するかについて考えていきたい。
(1)言語学は何の役に立つか、(2)人間の言語と動物のことば、(3)言語の特徴、(4)世界の言語、(5)言語の構造、(6)言語の習得、(7)言語の変化、(8)言語と社会
 
 

25 日本国憲法(後期)/担当教員 堀江 薫

 憲法のもとでは、人間は、一個の人格的存在として個人の尊重を有し、自由・平等・独立であり、また、立法・行政・司法の統治機構は、権力の分立と、相互の抑制・均衡により、基本的人権をよりよく保障するために存在する、という建前になっている。しかし、自分自身を含めて、現実の人間は、理想的な存在ではありえず、また、こうした(どちらかといえばグウタラな)人間がつくる社会や国家も、理想的なものではありえない。したがって、憲法が規定する基本的人権というのは、歴史上実際に存在した、人間同士の人権侵害や差別、国家権力による人権侵害などの反省のうえに立つものなのである。さらに、現在では、憲法の予想もしなかったさまざまな問題、とくに国際化に伴う諸問題が次々に生じている。したがって、この講義では、身近な問題から国際的課題までのさまざまな問題を手掛かりとして、憲法上の基礎的な知識の修得と法的思考の養成に努めることにする。

 参考書は、講義の中で適宜指示する。また、修了判定は、適宜行う予定の出席確認小試験等を参考にして、総合的に評価する。
 

 
26 日本国憲法(後期)/担当教員 沢田克己

 日本国憲法が施行されてから半世紀が過ぎた。わが国の歴史上はじめて、「すべての国民は、個人として尊重される」(13条)として、人間尊重の価値を根本に置いたこの憲法の理念は、その間、政治的権力との関係でも、様々な社会的権力との関係でも、つねに厳しい試練にさらされてきた。本講義は、個別的な論点の解説を通じて日本国憲法の全体像を明らかにし、また、それが現実にはどのように(裁判所によって)理解され、機能しているかを解明することを目的とする。

 六法(小型のものでよい)を必ず準備すること。
 

 
27 西洋文化論(後期)/担当教員 石川伊織

 18世紀から19世紀にかけて、イギリスに近代的な警察組織が生まれます。皆さんご存知の「スコットランド・ヤード」です。19世紀末に英文学史上に現れる推理小説というジャンルは、警察組織の成立と密接に関連しているのは言うまでも無いでしょう。推理小説を通してイギリスの近代社会を探ります。
(1)ロンドンという街、(2)スコットランド・ヤードの歴史、(3)シャーロック・ホームズの舞台

 テキストは、小池滋『ロンドン』(中公新書)、内藤弘『スコットランド・ヤード物語』(晶文社)。コナン・ドイルの作品の訳については各自お好きなものを用意してください。
 特別受講生の皆さんにも学生と同様のレポートを書いていただきます。これは、その出来・不出来によって皆さんを評価するというのではなく、ご自分がどのくらいのことをご自分のものに出来たのかをみずから確かめるためのものです。学問は、教室に座って講義を聴いていてそれで終わるものではありません。一部には特別受講生の皆さんにもレポート試験等を課すことに批判の声もあるようですが、学問という営みの性格上、自らの知に対する自己確認は不可欠のものです。私はこれを特別受講生の皆さんにも求めます。レポートを書くのは皆さんの権利です。
 

 
28 生命科学(後期)/担当教員 濱口 哲

 極めて広範な学問分野である生命科学の中で、本講義は、生物学的観点からヒトを含めた動物個体の生と死について理解を深めることを目的とします。
 まず、動物個体の体のつくりを概観し、生物が細胞からできていることの意味を考えます。その後、個体の機能上形態上の単位である細胞とは何かについて解説します。さらに、細胞の交代という観点から、有限の寿命を持つ動物が世代を重ねていく仕組みを考えます。つまり、生殖細胞を介して生物が世代を重ねていく過程である、性現象と個体発生過程について学び、そこでの「遺伝子」の働きについて考えます。

 修了判定は、出席日数、講義の途中で考え方の整理を目的とした簡潔なレポートの提出等により総合的に判定します。

 
 
29 生命の歴史(後期)/担当教員 卯田 強

 地球が誕生して46億年、生命が生まれて35億年あまり、この地球創生期の10億年間になにが起こらなければならなかったか。最初の生命から原始的な多細胞生物が出現するまで、なぜ25億年以上もかかったのか。そして、約6億年前に生命が突然に爆発的な進化をしたのはなぜか。疑問でいっぱいな生命の歴史をビジュアルに解説する。
1.海から生まれた生命*、2.無機物から生命物質への化学進化、3.DNAから細胞進化へ、4.奇跡のシステム・性*、5.初期の地球環境と生命の相互作用、6.生命の不思議な大爆発*、7.魚たちの上陸作戦*、8.恐竜の仲間たち*、9.体の大きさにまつわる法則、10.恒温動物と変温動物の生理、11.鳥と翼竜の大空への挑戦*、12.進化の法則、13.ヒトがサルと分かれた日*、14.日本人のルーツを探る*(*はビデオ教材を含む)

 テキストは時間ごとにプリントを配布します。評価方法はレポートによる。
 

 
30 被服整理学(後期)/担当教員 本間善夫

 購入時の衣服の諸性能を長く維持するには、どのような取扱いをすればよいでしょう。繊維・汚れ・水・界面活性剤・ドライクリーニング溶剤・防虫剤など、衣服を扱う上で接する様々な物質について、その分子構造とその見方を知ると同時にそれらの相互作用について理解できるよう、インターネット上の教材なども利用して視覚的・系統的に解説します。特に洗浄機構については界面科学の視点からエネルギー論的・速度論的に詳述します。
 また界面活性剤等、身近な化学物質の性質や環境に与える影響を『有機概念図』などを利用して概観し、2年次の「生活環境化学」へもつなげていきます。

 テキスト 平松峻ほか著、「被服整理の理論と実験」:化学同人(生協で販売)
     (変更する場合があります。)
 参考図書 本間善夫・川端潤、「パソコンで見る動く分子事典」:講談社ブルーバックス

 講義中に簡単なアンケートやレポートをお願いする場合がありますので、可能な範囲でご提出下されば幸いです。
 

 
31 教育方法・技術(後期)/担当教員 大桃伸一

 わが国では戦後の教育改革において、すべての子どもは心身ともにすこやかに生まれ、育てられ、生きていく権利をもっていると宣言しました。半世紀が経過した今日、わが国の教育をめぐる状況は、こうした宣言内容にふさわしいものになっているのでしょうか。
 教育においてどのような方法を用いて教え導くことが効果的かということは、最も基本的な問題です。しかし、理念や目的と切り離された方法は、単なる詰め込みの技術になってしまうこともあります。時代や社会の要求と子どもの現実を見つめながら、教育方法・技術の問題を考えていく必要があります。
 この授業では、今日のわが国の教育問題を視聴覚教材を活用したりディベート等の方法を取り入れながら考えていくなかで、実際的な教育方法・技術を学ぶことができればと思っています。特別受講生公開科目「教育学」を受講済みの方を希望します。
 

 
32 英語学概論A(後期)/担当教員 太田正之

 英語学は英語という言語の背景に潜む規則性を発見し、その仕組みの解明を試みる学問分野であるが、統語論、意味論、語用論、形態論、音韻論などの研究分野に細分化される。本講義では英語の歴史的発達(英語史)、英語の音韻の仕組み(音韻論)について概説する。
 

 
33 英語学概論B(後期)/担当教員 佐藤英志

 アメリカの言語学者Noam Chomskyを中心とする変形生成文法理論は単に一文法理論ではなく、すでに文法理論研究の主流として定着している。決して用意に理解できる理論ではないが、それが求める言語普遍性や自然科学における他理論との関連性を理解することは、21世紀のボーダレス時代を生き抜く我々にとって、必須の知識、即ち力となるであろう。本講では変形生成文法理論の中でも特に統語論に焦点を当て、英語や日本語の資料を用いながら解説する。
 

 
34 日本語概論(後期)/担当教員 福嶋秩子

 外国人に「日本語」の音や用法、ことばの意味などについて聞かれたとき、わかってもらえるよう客観的に説明することはなかなか難しい。私たちにとっての日本語は母語として習得されたもので、学習したものではないからである。また、日本語は特殊な言語であるとの考え方があるが、これは妥当だろうか。この講義では、日本語について言語学の立場から説明を試みる。
 (1)世界の中の日本語       日本語の特徴
 (2)外国語としての日本語     日本語の音韻・文法・語彙
 (3)生活語としての日本語     日本語の方言、日本語の変化

 学生には小課題や期末の試験を課すので、できる範囲で挑戦していただきたい。
 

 
35 国際政治学(後期)/担当教員 黒田俊郎

 国際政治学という学問の紹介をします。国際政治学の歴史は、近代ヨーロッパで生まれた、リアリズム、リベラリズム、マルキシズムという三つの思想潮流の対決の歴史です。そこでこの授業では、国際政治学の主要な理論を、リアリズム、リベラリズム、マルキシズムの三つの流れにそって、その対立・論争点に焦点をあてながら、学説史的に概説します。授業の主要目的は、国際政治を理解する際、最低限必要な基本概念の提示と修得にありますので、本格的な現状分析はおこないません。時事的な国際政治解説を期待される方むきの授業ではありませんので、この点に留意してください。
 

 
36 国際法(後期)/担当教員 堀江 薫

 ドイツ国籍の申し立て人Aは、アメリカ合衆国ヴァージニア州の大学に留学中、同じ大学に通学する交際中の女子学生B(カナダ国籍)から、Bの両親が二人の結婚を妨害しているので殺害しなければならない旨そそのかされ、Bの両親を殺害してしまった。その後、A・Bは、イギリスに逃亡したが、同地で逮捕された。なお、イギリスは死刑廃止国であり、ヴァージニア州は死刑存置国(合衆国の諸州はそれぞれの憲法や刑法をもっている)である。どの国が裁判権をもっているか。Aは、死刑は避けたいが、どうしたらよいか。
 上記の(ヨーロッパ人権裁判所にもたらされた)事例のように、現代の国境を越えた人・物資・資本・情報の移動の活発化は、従来の法にとって予想もつかない複雑な事態をもたらしている。また、地球環境問題のように、個別国家では解決が困難であり、地球的利益を考慮しなければならない問題も生じている。この講義では、国際的な人権・平和・福祉・環境等の諸課題を、国際法の視点から考察することを主眼とする。ただし、具体的事例を中心とし、詳細な理論に踏み込む余裕はあまりない。したがって、感想文や小試験などを適宜行うことにより、理解の深化を図ろうと考えている。
 

 
37 現代アメリカ研究(後期)/担当教員 村屋勲夫

 現代のアメリカ社会及びそこに住む人々は、民主主義的であったり個人主義的であったり、ときに暴力的に見えたり、さらには宗教的に思えたり、いろいろな矛盾した側面を持っている。こうしたアメリカ像を総合的に理解するために、歴史の原点に戻りながら現在を見るという視点を大切にする。
 次のような分野(ときに変更あり)を中心に講義を進める。
(1)米国のイメージ、(2)米国人とは何か、(3)米国社会を構成する人々、(4)米国社会の特質、(5)米国の憲法、(6)アメリカ黒人の歴史、(7)日米関係史(戦前と戦後)

 テーマごとにプリントを使用。参考文献はその都度紹介。
 

 
38 現代ヨーロッパ研究(後期)/担当教員 黒田俊郎

 ヨーロッパは、いったい今どこに向かおうとしているのでしょうか。歴史の鏡に映るヨーロッパの過去・現在・未来についてお話しながら、このことを考えます。まず最初に、「ヨーロッパとは何か」という問いかけのもつ意味を歴史を振り返りながら試論的に論じたうえで、冷戦後ヨーロッパのゆくえを「ひとつのヨーロッパ、さまざまなヨーロッパ」という視点から多角的かつ具体的に検討する予定です。私の専門は政治学なので、議論はいきおい社会科学的なものとなりがちですが、ヨーロッパの思想や文化にもできるかぎり目配りをして、あえて大きくヨーロッパを総合的・文明論的に論じてみたいと思います。
 

 
39 比較文化論(後期)/担当教員 木佐木哲朗

 世界には、さまざまな人々の英知や価値観があります。本講義では、自然への人間の適応を中心に、超自然への人間の対応、そして人間と人間の連帯について考えてゆきます。具体的には採集狩猟民・牧畜民・農耕民の社会の実例をあげ、生業や社会構造の特色、世界観や呪術・宗教の問題、また各々の英知や価値観などの視点をふまえ、比較を通してさまざまな文化のもつ意味を探ろうと思います。異文化を理解するには、その社会の自然や歴史などを知ることも必要ですが、わたしたちとは異なる価値観をまず認め、可能な限り相手方の文化的脈絡に立って考えなければなりません。その結果、真の意味の相互理解に近づくと思います。

 テキストは特に指定せず、適宜参考図書を紹介します。また、最後にレポートの提出をしていただきます。
 

 
40 特殊講義A 現代平和論(後期)/担当教員 黒田俊郎

 昨年度から特殊講義Aの枠内で「現代平和論」という名の授業をやっており、いつまで続くかわかりませんが、とりあえず今年度から特別受講生公開科目とします。授業の趣旨はふたつです。第一は、平和学(平和研究とも呼ばれます)という学問の内容を紹介することです。とくに平和学の基本的な考え方(たとえば抑止論批判や開発批判)やそれを支える基礎概念(たとえば軍事化や構造的暴力)の紹介に力をいれています。授業の第二の目的は、現代平和の諸問題を、さまざまな具体的な事例研究をとおして受講生とともに考えることです。
 昨年度は、民族紛争の原因を検討し人道的武力介入の是非を論じたり、深刻な南北格差や地球的な環境破壊の問題を私たち一人一人が切実さをもって身近なものとして実感するためにはいったいなにが必要なのかを考えたりしました。むろんいずれの問題も、少し話し合ったからといって結論や解決策が浮かぶほど、容易な問題ではありません。しかし誠実で知的な話し合いは、問題解決への重要で貴重な第一歩です。この授業がそのような討論の場となることを期待し、また努力したいと思っています。
 

 
41 米文学史(通年)/担当教員 小谷一明

 17世紀から20世紀後半までの代表的な作家・詩人を中心に、彼・彼女らを生み出した歴史や社会背景の講義を行っていく。作家および作品内容については、主に授業用テキストである下記の本で参照してもらう。作家、作品を取り巻く空間については、映像資料を用いながら板書していく予定である。

高田賢一他『たのしく読めるアメリカ文学』(ミネルヴァ書房)
 

 
42 米文学特殊講義(通年)/担当教員 石栗彩子

 Samuel L.Clemens、Henry James、William Faulkner、Thomas Pynchon などアメリカ文学を代表する6〜7人の作家の小説を一つずつ取り上げ、背景知識を得た上で伝統的な批評と最近の批評を英語論文を参照しながら読み比べます。取り上げるすべての小説を、邦訳でよいので読んでくることを前提とします。
 なお、定期的に学生による発表が講義に含まれます。
 

 
43 英語学特殊講義(通年)/担当教員 太田正之・佐藤英志

 音韻論、統語論の枠組みに基づき、英語や日本語を中心とした言語の文法現象を理論的に考察する。
 テキストは開講時に指示する。
 

 
44 朝鮮事情A(歴史・風土)(通年)/担当教員 波田野節子

 三国時代・高麗・朝鮮王朝時代から近・現代にいたる朝鮮史を通観しながら、同時に地理を学びます。映画や小説などを活用して朝鮮の風俗や文化にも親しみ、それらの扱うテーマを通して韓国の歴史と社会の問題点を聴講者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
 

 
45 朝鮮事情B(文化)(通年)/担当教員 趙 義成

 国内外の朝鮮人の生活に関して理解を深めることを目的とする。前期は主に、我々に身近である在日朝鮮人問題を扱う。在日朝鮮人の形成から法的地位、日常生活の様相などを広く扱う予定である。後期は朝鮮の伝統的な習俗を扱う。冠婚葬祭、伝統遊戯などに触れ、また韓国で幅広く信じられている四柱占を題材に、朝鮮人と陰陽五行の関わりを探る。


■平成13年度 特別受講生(募集要項)へ戻る■