県立新潟女子短期大学におけるイントラネットの構築と運営

国際教養学科/情報化推進委員会 水上則子


目次

1)ネットワーク導入にあたっての選択
2)ネットワークシステムの整備
3)「学内情報サーバ」の整備
4)電子メール環境の整備
5)学生用環境整備
6)個人ホームページの開設
7)利用状況の分析と本年度整備のまとめ
8)作成ページ一覧



[注]以下の文中のリンクのうち、印で示すものは、学内サーバ上のページのサンプルですので、表示されるページの中のリンク等は無効になっています。また、サンプルページから本報告書への移動には、ブラウザの「戻る」機能をお使い下さいますようお願いいたします。


1)ネットワーク導入にあたっての選択

県立新潟女子短期大学においては、念願の学内ネットワークが、1997年度に整備されることになり、インターネット利用環境が整うと同時に、学内における情報交換にもネットワークが利用できることとなった。
ネットワークの整備を控えて、学内ではワーキンググループが組織され、整備内容の再検討を行うと同時に、その利用について、以下のような大まかな年次計画を立てた。

1年目(1997年):工事・導入/e-mailの利用(教職員)/WWWの利用(受信)など
2年目(1998年):e-mailの利用(学生)/メーリングリストの利用/WWW(受信)の研究・教育への利用/WWW(発信)の利用など
3年目(1999年):学内FileServerの活用/Intranetの整備
4年目(2000年):Intranetの活用
5年目(2001年):更新計画の作成・検討

「学内でのネットワーク利用」の方法には、導入時点で二つの選択肢があった。
  1. 「Lotus Notes」などのいわゆるグループウェアを導入する

    「グループウェア」は、ある一つの集団の中で、電子メール交換・文書共有・スケジュール管理などを統一的に行う環境を提供するソフトウェアであり、情報の受信と発信がシームレスに行えるという特徴を持つ。主として企業内などで、業務上の情報共有のために広く用いられているが、大学などの教育・研究機関でも利用を始めているところがあり、今後は、広く一般に用いられるものとなっていく可能性を持っている。
    一方で、グループウェアの短所としては、現時点ではまだ、企業などでの利用を想定している製品のため、教育・研究機関では不要の機能が多いこと、システム構築に、綿密な計画と相当の費用を要すること、などがあげられる。

  2. Webページなどの技術を応用して学内システムを構築する

    インターネット上での情報流通の主要な手段である、Webページによる情報発信/ブラウザによる受信のシステムなどを、学内でも構築し、情報共有環境とする。
    この場合、グループウェアに比べて、初期導入が大がかりにならず、必要な機能のみを持たせた、シンプルなシステム構築が可能な点が優れている。難点は、Webページによる情報発信には、HTML文書の作成技術が必要であるため、発信者と受信者の間に境界が生じかねないということであろう。

ネットワーク導入にあたっては、本学内に情報処理やネットワークなどを専門とする教員がいなかったという事情もあり、複数の業者に、ネットワークシステム構築に関する「提案書」作成を依頼し、その中から本学に最適と思われるシステムを選択するという、いわゆる「プロポーザル方式」を採用することとなった。提案書作成を依頼する際には、学内での利用について、「イントラネットの構築、改善、活用が、ユーザ側で容易に行えること」を要望し、グループウェアの導入も視野に入れていることを述べて、各社の判断を仰いだ。

この結果として、8社から出された「ネットワークシステム技術提案」は、グループウェアをシステム構築の根幹に置き、その利活用を提案するもの、システムに組み入れてはいるがあまり触れていないもの、疑問を呈し導入に反対するものなどに分かれた。
本学内においては、「ネットワークシステム導入部会」を組織し、提案の審査・検討に当たったが、ネットワークシステムの他の部分と比較して、グループウェアの優先順位は決して高いものではないという点で意見が一致し、これを根幹に置いてシステム構築をすることは見送られた。

また、グループウェアの扱いとしては、「積極的に利用する」か、「利用しない」かのいずれかが妥当であって、一部分のみ利用するというのは困難であることも確認され、学内環境の構築には、上述の2.の道を選択することとなった。




2)ネットワークシステムの整備

本学におけるネットワークシステム構築の作業は、(株)富士通新潟システムズによって行われることとなった。
配線工事などが8月に行われ、9月に入ってから、システム構築の作業が開始された。
整備はおおよそ以下のように進行した。




3)「学内情報サーバ」の整備

学内向けWWWサーバの稼動開始後まもなく、そこに置かれる情報ページの整備が始められた。
そのトップページは、「学内情報サーバ」と名づけられ、構築当初はこのような形であった。「事務局からのお知らせ」は、事務局村山真樹さんの制作によるページであり、それ以外の部分、すなわちトップページの原形、「ネットワーク・アクセスガイド」(学内ネットワーク利用のためのマニュアル。CGIによるパスワード変更のページなども含む)、「学内BBS」(CGIによる、ブラウザから書き込むことのできる掲示板)などは、システム構築業者の作成によるものであった。

これ以降の学内環境の整備は、本学事務局・情報化推進委員会および教員有志・システム構築業者の三者の共同作業として行われることとなったが、基本的には、この原型への増築・改築の形で進められた。
事務局のページは、村山さんの手で次第に拡充されていった。また、システム構築業者によって「フリートークのページ」(上述の「学内BBS」と同じ仕組みの掲示板で、広く自由な意見交換を旨とするもの)が増設された。報告者は、学内委員会のページを設ける・メーリングリストのページを設ける・掲示板やお知らせのページの更新日を表示させる・ネットワークアクセスガイドに若干の項目を追加する、などの作業を行った。

11月には、「学内委員会」の中に、山岸明浩先生によって、教養科目検討委員会のページが作成され、報告者は情報化推進委員会のページを作成した。
さらに、1998年2月には、玉木友子さん制作の図書館のホームページが加わった。

これらの増改築の結果、1998年3月末の段階では、以下のような形となっている。

学内情報サーバ入口のページ



4)電子メール環境の整備

上述のように、1997年10月末までには、学内ネットワーク利用希望者の端末接続作業およびブラウザ・メールソフトのインストール作業がほぼ終了した。また、これらのソフトウェアの利用法を中心とした講習会も開催されたほか、学内情報サーバには、これらのソフトウェアの利用法などの情報が、オンラインドキュメントの形で登録され、講習会受講者には印刷した形でも配布されるなど、メール利用の環境が整った。
また、学内情報サーバ上のオンラインマニュアル中の、「学内電子メールアドレス一覧」のページでは、「アドレス」欄をクリックすることで簡便にメールが送れるよう設定されており、利用促進に大変役立った。

さらに、メーリングリストの作成について、学内での要望が高まったため、申請があれば管理者が受け付け、メーリングリストを作成することとなったが、この作業を軽減するため、オンライン受付のページ(報告者がフォームを作成し、システム構築業者によってCGIプログラムが作成された)が用意された。

1998年度末の時点で、登録されているメーリングリストは、非公開のものも含めると12を数える。日々、活発な情報交換が行われているものが多いようである。




5)学生用環境整備

学生のネットワーク利用体制をどのように整備するかは、今年度の重要な課題の一つで、主として本共同研究や情報化推進委員会などの場で、議論が重ねられてきた。

1.ブラウザによるWebページ閲覧のための環境

本年度のネットワーク整備事業の中では、学生用端末の設置が、就職相談室の一台を除いてすべて認められなかったため、当初は、760人の学生に対し、接続端末が一台という状況であった。しかし、本共同研究など学内有志の協力によって、ネットワーク端末として使用できるコンピュータを、コンピュータ演習室内に四台設置することができた。このうち二台がWindows95機、二台がMacintoshであった。これらのコンピュータにはブラウザがインストールされ、希望者が自由にホームページの閲覧や印刷等に利用できる状態が整った。
(これらのパソコンの利用状況については桜沢祐子さんの報告を参照いただきたい。)

また、本学のネットワークシステム内には、学生用のWebサーバ・メールサーバとして、教職員用とは別のUNIXワークステーションが一台用意され、各種設定作業も行われていた。そこで、このサーバ上に、「学生用学内情報サーバ」として学生用ホームページを設け、学生用端末のブラウザの起動時ページとして設定した。

ここには、教職員用サーバ上のページへのリンクのほか、桜沢祐子さんの制作による「コンピュータ演習室からのお知らせ」ページが置かれている。また、学生専用のBBS教職員から学生への推薦図書をまとめた冊子をHTML化したものなどを置いている。

「学生用学内情報サーバ」は、1998年3月の時点で、まだ多くの項目が工事中のままとなっている。事務局や学科専攻からの「お知らせ」のページについては、それぞれの要望と調整を行いながら整備を進めてゆくことになろう。しかしながら、それ以外の部分については、今後は、学生の手で加除・更新などの作業が行われるべきであり、またそうなってゆくであろうとの観点から、教職員の手による整備は最小限にとどめる考えである。

2.メール利用環境

学生のメール利用については、教職員利用環境と同様の整備が望まれたが、次の二点が大きな障害となった。

○学生が利用できる端末が非常に少ない
今年度の段階で、学生が比較的自由に利用できる「コンピュータ演習室」の端末は、ハードウェア・ソフトウェアの両面で制約が大きく、学内ネットワークへの端末とすることができなかった。このため、学生用端末といえるのは、上述の四台のパソコンと、就職相談室に設置された一台の計五台のみであった。

○教職員の指導体制が整わない
学生の利用にあたっては、教職員による指導が不可欠であるが、ネットワークシステムが導入されたばかりの段階では、教職員自身の研修が精一杯で、指導体制を作ることは不可能に近かった。

このため、学生へのメールIDの配布に関しては、以下のように申し合わせることとなった。

○現一年生(1997年入学生)については、配布は原則として1998年4月以降とする。
○現二年生以上(1996年以前の入学生)については、指導教員のいる場合に限り登録申請を受け付け、配布する。指導に関しては当該教員に一任する。
○学生に対するPR等は、今年度中は見送る。

この結果、学生側からの利用者登録申請は12件にとどまったが、メールソフトの選定や、それに伴うマニュアル類の整備など、多くの課題が明らかになり、情報化推進委員会は対応に追われることとなった。

しかし、この経験は、次年度以降にむけての、本格的な利用体制づくりへの準備として非常に有益でもあった。この対応の過程で、学内サーバ上に以下のようなマニュアルを整備した。

ネットワークアクセスガイド・AL-Mailマニュアル
ネットワークアクセスガイド・Eudora-Jマニュアル
ネットワークアクセスガイド・Eudora-Proの設定について

1998年度には、コンピュータ演習室の機器が一新され、学生用端末が60台以上となる予定である。これを機に、希望する学生全員にメールIDを配布する体制を作るべく、現在準備を進めている。




6)個人ホームページの開設

本学システムに利用者として登録を受けた時点から、ホームページの開設による情報発信が可能となる。この方法については、2)で述べた利用者講習会でも扱われたが、本共同研究によって定期的に開催された勉強会においてもしばしばテーマとなるなど、関心の高いものであった。
その結果、1998年3月の時点で、教職員利用者75名のうち13名が、学内サーバ上にホームページを持ち、情報発信を行っている。またこのうち8名は、学外サーバ上でも情報発信を行っている。




7)利用状況の分析と本年度整備のまとめ





8)作成ページ一覧




1998年3月30日
mizukami@cc.nicol.ac.jp


報告書目次に戻る